伸びるときがくる
勉強やスポーツでもそうだと思いますが、なかなかできなくて、でもコツコツ積み重ねていくと、ふっと、その状態を抜けたなと思うことがあります。
自分の練習でもそうですが、本当にここは弾きにくい、むずかしいと思って、いっときガツッと食い込んで練習してみると、次の日、あれ?弾きやすくなった、案外覚えられている、ということがあります。
生徒さん達をみていると、それがもっと長いスパンで起こっていることがよくあります。
ご本人は、なかなか進みませんねえとおっしゃいますが、3年前ってどんなでしたか?と聞くと、ほとんどの方が、ああ、それは全然違います!と答えられます。
1年前だとそんなに大きく変わった感じはしませんが、(私から見れば、じわじわとよくなっていますが・・)3年、5年と振り返ると、ああ、ゼロから始めたんだった、分かることがだいぶ増えた、と気づきがあります。
音程を取るのも一苦労だった4か月前、とにかく目の前のことをやっているうちにほぼ分かるようになってきたとか、ボーイングの固さやぎこちなさが抜けてきた感じがするとか。
バイオリンは細かい作業が多いので、よほど天才児でないと、自分の進歩を大きく感じることはないのかもしれませんが、あれこれ考えながら必要な練習をしていければ、誰でもよくなっていきます。
ときにはめげることもあるかもしれませんが、私は難しいものに挑戦するときに、できるようになった自分てすごいじゃない!と楽しみに思い浮かべながらとりかかります。
100%できなくても、近づくことはできる、そう信じて、一生懸命練習することを楽しみながら、日々音楽と向き合っています。