意識が楽器を弾く

 

前のブログのつづきです。

 

たとえば「音程がとれない」という

悩みがあったとしたら。

 

その原因の1つを書きました。

今回は2つ目の原因です。

 

 

「意識できないことはできない」

 

 

かんたんにいうと、

わかってないことや知らないこと、

意識に入れたことがないことは

できないということです。

 

 

これは常日頃

自分自身で感じていることなのですが、

 

 

まずは、いいやり方、

いい考え方を「知る」。

 

 

知ったら、

知っているだけでは思ったように

体は動いてくれないので、

 

 

「知ったこと、わかったことを

体と連動させて、

体が思ったように動くようにする」。

 

 

今日は、

ほんとうに地味な練習でしたが、

 

 

この練習をして帰られた

生徒さんがいらっしゃいました。

 

 

指1本ずつ考えてひくなら

できるようになったけれど、

 

 

手全体の感覚を把握して

音程をとっていくのが

むずかしい、と最初に

おっしゃっていました。

 

 

中指、薬指が

若干ひらきにくく、

感覚がまだうすいようです。

 

 

指のトレーニングを

してもうまくいかないとき、

 

 

体だけのせいではなく、

意識のもちかたに

問題をかかえている場合が

多いです。

 

 

弾くときは、

 

①弾く前に

手をひけるような形にしてから

→これも、どの形が最善かわかる練習が必要

 

楽器をさわる。

いきなりおかない。

 

②弾き始めたら、

ひきながら次の音や指を

すぐにイメージし、

早めに用意していく。

 

③次の音をひく。

 

 

 

②③は弾いている間中

ずっとしていくのですが、

(慣れると半分無意識化しています)

 

 

スムーズにできない場合、

①だけ練習、

 

できたら、②と③を練習

 

と一段階ずつにわけて

やっていただきます。

 

 

連続すると、

脳がついていけず、

違う動作になってしまい、

記憶されてしまうからです。

 

 

まちがえた順番でやらない、

わからないでやらない、

まちがえたらいいやりかたで

やりなおす。

 

をくりかえします。

 

 

5回くらいやると

要領がわかってきます。

 

それでもまだまちがえます。

 

 

レッスンでは時間に限りがあるので、

内容の確認と、

 

 

自主練習ができそうな程度までしか

お付き合いできません。

 

 

あとは、

できるまではある程度

時間がかかるので、

 

 

気づいたらちょっとやるという

「ちょこちょこ練習」をしてください、

とお願いします。

 

 

「意識にあることを

体に伝えて

 

思ったことを

思ったように体がうごく

練習をする。」

 

 

一見当たり前のようですが、

楽譜をみると

どんどん書いてある音符を

弾いているだけになりがちです。

 

 

①どういうことを

できるようにしたいのか

はっきりイメージをもつ。

 

 

②いま自分の体がどういうことを

しているのかを観察、感じる

頭の中で見る。

 

 

③そして、実際

どんな音がでているか

よく聴く。

 

 

練習って

こんなののくりかえし。

 

 

でも、

最初は大変ですが、

 

 

あるところまでくると、

 

「あれ?なんか急に楽になった」

 

 

というように

杯が満ちるタイミングが

くるんです。

 

 

そこまで、

長い目でみながら

 

 

できるようになる喜びを

期待しながら、

練習しています。